ものづくりの醍醐味をもっとも味わえる仕事が建築士です。自分が設計した住宅や建築物が実際に形になったのを見た時や、設計を依頼した人の要望をうまく形にすることができた時などには、かなり大きな達成感を得ることができます。もちろん、設計を依頼した人がよろこんでくれたり、感謝の言葉をかけられたりするとさらにやりがいを感じるのも魅力です。
そもそも建築士は独占業務をもち、建物を建築するための「設計」「工事監理」がこれに当たります。
これらの設計と工事監理が適切に行われることによって、建物は当初想定していた設計図どおりに完成するのです。つまり、 建築士がいないと建造物を建てることができないのです。
この中でも特に一級建築士は、国土交通大臣の免許を受け、設計と工事監理を行う資格を有します。そのため、公共性の高い建築物や大規模な建築物は、一級建築士でなければ、設計、工事監理をすることができないのです。
働く場所としては、建築設計事務所、住宅メーカー、マンションの開発会社、建設会社など、建築に関わるあらゆる場所で活躍できます。資格なしで就職し、働きながら試験に合格して建築士となる人も多く、さらに、実績を重ねれば独立開業も可能な仕事です。
企業によっては、一級建築士の数を会社のブランドや信頼として捉えおり、率先して社員に受験を進めるところもあります。このような評価の高さゆえ、資格を持っていると就職、転職でかなり有利になることは言うまでもありません。
このように多くの点で魅力的な資格であることがわかったと思います。しかし、試験は誰もが受けられるというわけではなく、「学歴」と「実務経験」という受験資格を満たす必要があるのです。
高校や大学で専攻した学科にもよりますが、試験を受けるまでに最短でも4年間の勉強を必要とします。そして一級建築士の試験を受けるには、さらに建築士としての4年間の実務経験を積む必要があります。これらを経て、試験に合格することでようやく一級建築士の資格が得られるのです。
かなり長い道のりに思えるかもしれませんが、一級建築士にはそれほどまでの魅力とやりがいがあるのです。人気資格である理由はそこにあります。建築の世界は厳しい実力主義であり、他の人にはないアイディアやセンスが必要になりますが、生涯をささげる職として他にない醍醐味を持ち合わせています。当てはまる方はぜひ真剣に目指してみてください。
きっかけは職場に資格取得者が多く、自分も必要とされてでした。こういってはなんですが結構な人数の方が資格を持っていましたし、この人で受かるなら自分も受かるだろうといった雰囲気の人もいて、そこまで難しくないだろうと軽い気持ちで勉強を始めました。でも実際は、勉強をし始めて、なかなか思う様に捗らず、何度も諦めそうになりました。
専門学校に通う暇もなく上司や同僚に相談したところ、独学でも受かる奴は受かるといわれ色々アドバイスをもらい、毎日3時間ほど受験勉強に費やしました。
試験は学科と製図の2部制で学科の方は憑りつかれたかのように過去問題をこなし、製図は上司にチェックしてもらうというのを繰り返し、3年目でなんとか試験に合格しました。製図の試験がなかなか受からず苦戦したのを覚えています。
一級建築士は難易度も高く、合格率は15~20%でどちらかというと私も苦戦した製図の試験は学科に比べ合格率が少し低いです。製図にもっと時間をかければもう少し早く合格できていたかなとも思いました。しかし努力の甲斐あって手当も付き、仕事でも資格を活かせるので、取っていない人には多少の無理をしてでも取った方がいいと言えます。
まだ考えていませんが後々、独立したいと思った時にも役立ちますし、受験勉強中はつらかったですが諦めずに頑張ってよかったです。
私はもともと川の護岸工事や道路の舗装といった土木の仕事をしていましたが、昔から古いお寺や神社に関心がありました。いつかはそういった建物に関われる職人になりたいと思っていました。そのためには、土木の仕事をしているだけでは自分のやりたい職業に就く事ができないと考え、一級建築士の資格を取得することにしました。
一級建築士に限らず多くの資格でいえる事ですが、資格取得の難易度は全体的に上がっています。受験した経験からも、独学で合格するのは難しいのではないかなと思います。ちなみに私はTACにお世話になり合格できました。
2年前には建築設計事務所を開き、小さいながらも自分がやりたかった業務をできていて、生活は充実しています。決して儲かっているわけではありませんが、やりたいことを仕事にできるのは幸せなことだなと感じています。
父の建築設計事務所で働いていて、兄と共に建築設計事務所を継ぐつもりです。一級建築士の資格を取得しようと頑張りましたが、3回連続で受験に失敗してしまい、父からは「お前には向いていない」と言われ、将来について悩みました。
父から「向いていない」と言われた理由は、一級建築士の不合格理由に関係があります。学科試験には受かったのですが、合格率40パーセントの実技試験の製図にいつも躓いてしまいます。一級建築士の試験に合格するために、父は製図の方法を何度も教えてくれたのですが、空間認知能力が低いためかミスを連発させてしまいます。
事務所の仕事には、製図の他に他社からの図面を見て見積もりを出さなければならないので、ミスばかりしていたら赤字になってしまい、経営に大きく関わるので深刻です。
父に教えてもらうと色々な感情がこみ上げてしまうので、ラストチャンスと思って、スクールで受験対策をしっかり一からやり直すことにしました。受講生とも仲良くなって、モチベーションも高まっています。