2007年頃からブロ語界隈で使われるようになったインフルエンサーという言葉。
いざインフルエンサーマーケティングを始めようと考えても、どのように始めればいいのかわからないかもしれません。
そこでこの記事では、インフルエンサーマーケティングについて、その概要やメリット・デメリット、成果を出す方法、始め方などを解説していきます。
この記事を読むことで、インフルエンサーマーケティング初心者でもどのようなものかがわかり、始められるようになります。
インフルエンサーマーケティングとは?
インフルエンサーマーケティングとは、SNS上で大きな影響力のあるインフルエンサーに商品やサービスを紹介してもらうことで、消費者の購買意欲を高めることができるマーケティング手法です。
インフルエンサーにはそれぞれにファッションやグルメなど得意分野があります。
インフルエンサーが商品やサービスを紹介することで、インフルエンサーをフォローするユーザーに高い訴求力で届けることが可能です。
インフルエンサーマーケティングの市場規模
(参照:デジタルインファクト https://digitalinfact.com/release190328/)
インフルエンサーマーケティングの市場規模は年々上昇しています。
これまでブログを中心に展開されていましたが、2015年頃からYouTubeにおけるYouTuber、その少し後からはインスタグラムにおけるインスタグラマーによるプロモーションが急増中です。
2018年の市場規模は219億円と推定されており、YouTubeとインスタグラムで65%以上を占めています。
今後もYouTubeとインスタグラムを中心にインフルエンサーマーケティングの市場規模は増加傾向という予想です。
TikTokやライブ配信サービスなど新たなチャネルの台頭もみられています。
今後もSNSを利用したインフルエンサーマーケティングは若者を中心に広がりを見せていくでしょう。
そもそもインフルエンサーとは?
インフルエンサーとは、「influence=影響、影響力」から派生したもので、ある分野において影響力を持つ人のことを指します。
特にSNS上における人気が高く、現代においてインフルエンサーの投稿は多くの人に影響を与えます。
例えば、多くの人が知るインフルエンサーといえば人気YouTuberのHIKAKINさんです。
HIKAKINさんがYouTube上で紹介した商品は時に市場から消えることもあります。
セブンイレブンの好きな商品を紹介したその日から、紹介された商品は多くのセブンイレブンで品薄状態ということもありました。
このように、かなりの影響力があることから企業もインフルエンサーに注目しています。
特に若年層に商品をアピールしたい場合には、テレビなどよりもSNSの方が効果的とも言われています。
ここで注意したいのは、「インフルエンサー=芸能人」ではないということです。
一般の方でもインフルエンサーと呼ばれる方は多くいます。
インフルエンサーマーケティングを行う場合には、誰に頼むのかしっかりと吟味する必要があります。
インフルエンサーマーケティングが活用されているSNS
インフルエンサーマーケティングが活用されているSNSは主に以下のようなものがあります。
- YouTube
- TikTok
それぞれについての概要と成功事例についてみていきましょう。
Instagram(インスタグラム)
Instagram(インスタグラム)は、写真・動画をメインに投稿するSNSです。
10代、20代の若年層を中心に「インスタ映え」や「フォトジェニック」など流行語も誕生させ、社会現象にもなりました。
サービス開始当初は女性を中心に利用されていましたが、2019年6月のInstagramの公式発表によればユーザーの男女比は女性53%、男性47%とほとんど差がなくなっています。
男女問わず人気があるアプリということで、マーケティングにも向いていると言えるでしょう。
インスタ映えという言葉があるように、グルメや旅行、ファッション、コスメなど写真映えするものとの相性が抜群です。
Instagramがインフルエンサーマーケティングに人気の理由として、instagram自体がインフルエンサーマーケティングを行いやすいようにアップデートしたという背景もあるでしょう。
例えば、「ブランドコンテンツ広告」の実装です。
これにより、企業がインフルエンサーの投稿を自社のSNS広告として配信できるようになりました。
Twitter(ツイッター)
Twitter(ツイッター)は、文章をメインに投稿するSNSです。
1回に投稿できる文字数は最大で140文字。
文章が長くなりすぎないので手軽に読めることから人気を集めており、日本で最もアクティブユーザーの多いSNSです。
短い文章でマーケティングができるのかと思う方もいるかもしれませんが、Twitter最大の特徴が拡散性の高さです。
「リツイート」と呼ばれる機能を使うことで、投稿をフォロワー全体にシェアすることができます。
トレンド情報が毎日のように更新される今日において、情報収集はTwitterを利用するという人も多くいます。
特にリアルタイムの情報に強いのがTwitterの特徴です。
また、投稿にURLを貼り付けることができるので、自社サイトへの誘導も比較的容易にできます。
そして、投稿内容がバズれば、他のSNSと比較しても爆発的に拡散が期待できるのがTwitterです。
Facebook(フェイスブック)
Facebook(フェイスブック)は実名登録制のSNSで、文章と写真を組み合わせた投稿が多いです。
世界No.1のユーザー数を誇り、日本におけるメインユーザーは20代〜40代と幅広く利用されています。
「Facebookページ」は自社のビジネスページとして利用可能です。
イベント集客や商品販売もできるため多くの企業が利用しています。
多くのユーザーが実名登録という安心感、企業も利用しやすいプラットフォーム、拡散性が高いなどインフルエンサーマーケティングの土壌は整っています。
30代以降のユーザーにも訴求したい場合に利用したいSNSです。
YouTube(ユーチューブ)
YouTube(ユーチューブ)は動画コンテンツを配信するSNSです。
動画のため商品やサービスを紹介しやすく、文章ではわからない投稿者の表情などもしっかりと伝えることができます。
YouTubeのメインユーザーは10代〜20代の若い世代で利用状況は90%を超えています。
テレビは見ないけどYouTubeは毎日見るという方も多い世代ではないでしょうか?
しかし、30代〜40代も利用状況は80%を超えており、50代でも64%と幅広いユーザーに利用されていることがわかります。
幅広い世代に届けたい、動画の方が魅力を伝えやすという場合にはYouTubeは非常に高い訴求力を誇ります。
動画から自社サイトへの誘導も用意なので、購買につなげやすいプラットフォームと言えます。
Tik Tok(ティックトック)
TikTok(ティックトック)は15秒の短い動画を撮影・編集し、共有するSNSです。
日本では2017年8月からサービスが開始され、若い世代を中心に人気に火がつきました。
短い時間の中でいかに商品やサービスをキャッチーに紹介できるかが鍵になります。
メインユーザーは10代〜20代で半数以上を占めます。
他のSNSと比較するとアクティブユーザーの数は劣りますが、まだ始まったばかりのサービスなので今後のアップデート次第で急速にユーザーを伸ばす可能性もあります。
TikTok発の人気投稿者も多く生まれています。
TikTokを利用したキャンペーンを行う企業も増えており、社会全体にも浸透しつつあるTikTok。今後の動きにも注目のSNSです。
インフルエンサーマーケティングのメリット
インフルエンサーマーケティングがどのようなものかは理解してきたのではないでしょうか?
では、インフルエンサーマーケティングにはどのようなメリットがあるのか詳しくみていきましょう。
インフルエンサーマーケティングには以下のようなメリットがあります。
- 商品やサービスの認知が広まる
- 情報がすぐに拡散される
- 権威性が増す
- バンドワゴン効果で購買意欲が増す
商品やサービスの認知が広まる
例えば、テレビのCMや雑誌の広告などを利用しても認知を広げることはできます。
しかし、ターゲットユーザーにピンポイントで届けるのはなかなか難しく、また広告は無視されやすいのが近年の傾向です。
一方、インフルエンサーマーケティングであれば、ターゲットユーザーにピンポイントで広く届けることができ、そして意識して見てもらう可能性も高まります。
好きなインフルエンサーが紹介しているということで興味を引くからです。
その商品やサービスに対して理想的なインフルエンサーを選ぶことができれば、想定以上の広がりを見せてくれるでしょう。
情報がすぐに拡散される
SNSがマーケティングとして優れている点が拡散性です。
好きなインフルエンサーが紹介している商品やサービスはすぐにシェアされ、回ってきた人がまたそれをシェアするといったサイクルで瞬く間に世界中に拡散されていきます。
さらに実際に使った人がSNS上で口コミを書き、それがシェアされていく流れで勝手に拡散されていきます。
ただし、拡散されるのはいい内容のことばかりではありません。
悪い情報はいい情報以上のスピードで拡散されてしまうので注意が必要です。
権威性が増す
インフルエンサーは一般の方よりもある分野における知識や専門性が高く、多くの人からの注目を集めています。
そのため、そういった人が紹介しているということで権威性、信頼性が増し、高い訴求力につながるのです。
バンドワゴン効果で購買意欲が増す
バンドワゴン効果という言葉をご存知でしょうか?
簡単に説明すると、「みんなが持っているから私も欲しい」、「みんな使ってるから安心だね」といったように、世間の流行や周りの評判を購入などの判断材料にする心理行動のことです。
SNSで拡散された情報を見て、「私も欲しい」と思うことがあると思います。
これもバンドワゴン効果の一つです。
インフルエンサーマーケティングはバンドワゴン効果が効果的に使えるマーケティング手法でもあります。
インフルエンサーマーケティングのデメリット
インフルエンサーマーケティングのメリットについて解説しましたが、必ずしもいいことばかりではありません。
インフルエンサーマーケティングには以下のようなデメリットもあります。
- ステマだと疑われる
- インフルエンサーによって広告料金が高い
インフルエンサーマーケティングを始める前にデメリットを事前に理解しておきましょう。
ステマだと疑われる
「ステマ」とは「ステルスマーケティング」の略で、ユーザーに広告だと気付かれないように商品やサービスを宣伝するマーケティング手法です。
日本におけるステマはペニオクによる詐欺事件や食べログのやらせ口コミ事件など良い印象を持たれていません。
この事件後からは、少しでもユーザーがステマの雰囲気を感じとるとすぐさま拡散されます。
そして、実際にはステマではなかったとしても、ステマだと認識されて炎上することもあります。
ステマが必ずしも悪いわけではないのですが、日本ではマイナスイメージが強いのが事実です。
ステマだと疑われないように注意しなければなりません。
インフルエンサーによって広告料金が高い
インフルエンサーマーケティングの費用はフォロワー数で算出されるのが一般的です。
平均相場は人気インスタグラマーでフォロワー1人当たり5円程度なので、1万人のフォロワーがいるインフルエンサーであれば5万円前後の報酬を支払う必要があるということになります。
しかし、上記はあくまでも相場であり、起用したいインフルエンサーによってはこの何倍もの料金が必要です。
また、代理店などを通せばさらに手数料がかかることになります。
費用対効果をしっかりと考慮して起用するインフルエンサーを選定するようにしましょう。
【SNS別】インフルエンサーマーケティングで成果を出す方法
ここからは実際に成果を出すためにはどうすればいいのか、SNS別に詳しくみていきましょう。
Instagram(インスタグラム)
Instagramは写真をメインに投稿するSNSです。
文章を入れることもできますが、デフォルト画面ではほとんど文章は見えない仕様になっています。
そのため、どれだけ写真映えしているか、ユーザーの目を惹きつけられるかが重要です。
また、Instagramでは「#(ハッシュタグ)」の使い方も大切になります。
これは、Instagramがハッシュタグから他の人の投稿を検索する傾向にあるからです。
そのため文章を丁寧に書くよりも、写真の特徴を捉えたハッシュタグをいくつか付けて投稿するほうが見られる可能性や拡散される可能性が高まります。
そして、Instagramにおいてはインフルエンサー自身の外見的な魅力も他のSNSと比較すると重要視されます。
それは、写真でユーザーを惹きつける必要があるためで、かっこいいや可愛いだけではない魅力が重要です。
Instagramで相性の良い商品やサービスは化粧品やファッション、グルメ、旅行など写真映えするものです。
また、ユーザーの6割弱が女性ということからも、前述したような商品やサービスが有効であることがわかります。
Twitter(ツイッター)
Twitterは短文を中心とした投稿が特徴のSNSです。
SNSの中でも特に拡散性に優れ、フォロワーだけでなくフォロワーのフォロワーなど先まで広がりを見せます。
文章に加えて画像や動画で商品やサービスを紹介することも可能です。
Twitterはフォローしている人が多くなるほど情報が流れやすくなります。
そのため、一度の投稿で効果が得られなくても、何度か投稿していくことで目標を達成していく可能性があります。
コツは投稿の質と頻度を高く保つことが重要です。
Twitterで相性がいいのは文章だけでも伝わりやすい情報やニュース系、キャンペーン情報などを宣伝するのに高い効果を示します。
逆に販売促進やサービスへの登録などは苦手な分野であり、高い拡散性を生かした宣伝で効果を発揮します。
しかし、匿名性と拡散性の高さから、炎上トラブルが最も起きやすいSNSです。
炎上商法と言われてしまうことにもなってしまうので、投稿内容には十分注意しましょう。
Facebook(フェイスブック)
Facebookは世界最大のアクティブユーザーを誇るSNSで、写真や動画と文章を組み合わせた投稿が多いのが特徴です。
実名登録制なのでリアルな交友関係が多く、また友達も最大で5,000人までの登録なので拡散性が低くインフルエンサーマーケティングには最も向かないでしょう。
こういった背景からインフルエンサーも生まれにくい土壌にあります。
ただし、Facebookにもメリットはあります。
それは、文字数は最大6万字まで入力可能でSNSの中では群を抜いてボリュームのある投稿が可能です。
また、世界最大のSNSであり、海外向けの施策にも向いてます。
また、40代以降の男性ユーザーも多いので、他の媒体で狙えないユーザーにアプローチしたい商品やサービスにも有効です。
YouTube(ユーチューブ)
YouTubeは世界最大の動画投稿サイトです。
若者のテレビ離れが深刻とテレビ業界では言われていますが、テレビから離れた若者が向かったのがYouTubeです。
また、若年層だけでなく幅広い世代から視聴されており、テレビよりもYouTubeを見るという人も多くなっています。
ユーチューバーと企業のタイアップ動画も多く投稿されています。
SNSと比べて動画の時間が長くても再生してもらえるので、商品やサービスの魅力を十分に伝えられるのがYouTubeの魅力です。
実際に商品やサービスを利用する様子を動画にすることでユーザーの購買意欲を刺激することができます。
ゲーム実況や店舗訪問系では、気になっているゲームやお店をあらかじめ知ることができるので購入や訪問のハードルが下がります。
また、youtubeの魅力として商品やサービスの苦手分野がほとんどないということです。
強いてあげるのであれば、視聴数が稼げそうにない高齢者向けの商品が向かない分野かもしれませんが、これはSNS全般に言えることでしょう。
Tik Tok(ティックトック)
TikTokは15秒程度の短い動画を投稿するSNSです。
フィルターや特殊効果などを駆使してキャッチーな動画を作れることで10代を中心に人気があります。
他のSNSと比較すると利用率はまだ低いですが、20代〜30代以降にも浸透しつつあります。
TikTokで流行を見せつつあるマーケティングがユーザー参加型で大きな動きにつなげる#チャレンジ(ハッシュタグチャレンジ)です。
ハッシュタグを設定し、そのハッシュタグにちなんだ投稿をユーザーにしてもらうというものです。
特に、#チャレンジのダンスチャレンジ動画はたびたびバズっており、上手くいけば大きな波を作ることができます。
相性が良い商品やサービスは、イベントやキャンペーンのタイアップ、美容関連などです。
インフルエンサーマーケティングを行う前に知っておくべきこと
ここまでで、「自社でもインフルエンサーマーケティングをやろう」という気になった方もいると思います。
では、実際にインフルエンサーマーケティングを行うにあたり、知っておかなければならないことを解説していきます。
キャスティングが大事
当然のことですが、インフルエンサーのキャスティングが重要です。
極端なことを言えば、美容系のインフルエンサーにゲーム実況の依頼をしても期待するような効果が生まれる可能性は低いでしょう。
もちろん、戦略として違う分野の人を起用することもあります。
しかし、まずは「餅は餅屋」と言うように、美容系の商品(サービス)は美容系が得意なインフルエンサーに、旅行系の商品(サービス)は旅行系が得意なインフルエンサーに依頼するのがいいでしょう。
また、分野だけでなく、年齢や性別はもちろん、フォロワーの傾向(年齢や性別など)も考慮してキャスティングする必要があります。
インフルエンサー自身も大切ですが、どういったフォロワーを抱えているかはもっと大切です。
例えば、20代〜30代の女性に向けてプロモーションしたいのに、起用したインフルエンサーのフォロワーが30代〜40代が中心であれば半分のフォロワーにしか届けることができないということになります。
このように、キャスティングはインフルエンサーはもちろん、フォロワーの傾向など多方面に目を向ける必要があります。
キャスティングを間違えれば期待した効果が得られなくなってしまうので慎重に行いましょう。
運用ルールやKPIを明確にする
キャスティングも大切ですが、運用ルールやKPI(重要業績指標)を明確に決めておくことも同様に大切です。
このマーケティングにおけるゴールは何かをしっかりと決め、ゴールに向けて必要なKPIを設定します。
KPIを設定する際に重要なことは論理的な数字を設定するということです。
マーケティングでは経験則で動くこともありますが、KPIの設定においては過去と現在の数値を比較・分析し、客観的に必要な改善点を見出さなければなりません。
インフルエンサーマーケティングにおいて、このKPIの設定を画一的に行うのは難しいです。
SNSごとの特性を理解したうえで、それぞれに合ったKPIを設定しなければなりません。
KPIの設定の方向性を見誤れば、思ったような成果が得られなくなってしまいます。
これまでの時間や労力が無駄になってしまうので、KPIの設定は慎重に行うようにしましょう。
インフルエンサーをキャスティングする方法
では、実際にインフルエンサーマーケティングを行う際に重要になるインフルエンサーですが、どのようにしてキャスティングすればいいのか疑問に思ってしまうはずです。
インフルエンサーをキャスティングする方法は主に2つのパターンがあります。
- キャスティング代行に依頼する
- 直接インフルエンサーに依頼する
キャスティング代行に依頼する
もっとも確実な方法がキャスティングを代行してくれる企業に依頼することです。
キャスティングを代行してくれる企業は主に「マッチングプラットフォーム」と「代理店」に分かれます。
社内にインフルエンサーマーケティングへの知見やノウハウがある場合には、マッチングプラットフォームを利用することで費用を抑えることが可能です。
しかし、そういった知見がないのであれば、代理店に依頼することで全体のマーケティングプランの策定や効果分析も行ってもらえます。
どちらがいいと言うわけではないので、自社の状況に応じて使い分けるようにしましょう。
直接インフルエンサーに依頼する
少しハードルは上がりますが、直接インフルエンサーに依頼すると言う手もあります。
自社で直接依頼することで中間業者を通す必要がなく、費用面を抑えることができると同時にやりとりもスピーディに行うことが可能です。
ただし、直接依頼するには、自社にインフルエンサーマーケティングへのノウハウがしっかり蓄積されてなければ難しいでしょう。
インフルエンサーとの報酬交渉やマネジメント、投稿内容の確認や効果測定まですべて自社で行わなければなりません。
人的リソースが限られている場合には負担が大きく、効果測定などを的確に行うことができない恐れもあります。
交渉やマネジメント、運用方法、効果測定などそれぞれの分野に詳しい社員がいれば、直接依頼でもうまく回していくことができるでしょう。
インフルエンサーマーケティングを始めるまでの流れ
インフルエンサーマーケティングはどのような流れで行えばいいのでしょうか?
一般的な流れは以下のようになります。
- 運用ルールやKPIを決める
- キャスティングするインフルエンサーを決める
- 媒体を選ぶ
- 投稿する
- PDCAを回す
それぞれを細かくみていきましょう。
運用ルールやKPIを決める
運用ルールやKPIを決めることで、運用の流れや目的は自ずと見えてきます。
最初にして最も大事な作業なので、慎重に行うようにしましょう。
キャスティングするインフルエンサーを選ぶ
運用ルールやKPIをもとにキャスティングするインフルエンサーを選びます。
ここで大切なことは、設定したKPIを達成できるインフルエンサーかどうかです。
普段の投稿内容などが自社の商品やサービスに適していても、KPIを達成できそうになければキャスティングすべきではありません。
媒体を選ぶ
媒体は基本的にはインフルエンサーが得意としている媒体で始めれば問題ないでしょう。
もしもキャスティングしたインフルエンサーが複数のSNSで活躍しているのであれば、商品やサービスの性質とSNSの性質を加味したうえで適切なものを選択しましょう。
投稿する
次に実際にインフルエンサーに投稿してもらいます。
投稿内容については細かく指示を出してもいいですし、ある程度お任せしてもいいです。
ただし、投稿内容によっては商品イメージが低下してしまう恐れもあるので、内容は細かくチェックしなければなりません。
PDCAを回す
次に、インフルエンサーの投稿をチェックし、インプレッション数やエンゲージメント数などKPIに関わる項目の確認をします。
目標未達の場合には検証と改善方法について話し合い、それをもとに再度投稿してもらいましょう。
その後は、このようにPDCAサイクルを回していきKPIやKGIを達成できるよう改善していきます。
もしも改善が見られない場合にはKPIの設定やキャスティングを見直す必要が出てくるでしょう。
インフルエンサーマーケティングにかかる費用(料金)は?
インフルエンサーマーケティングの費用で必ず必要になるのが、インフルエンサーへの報酬です。
前述したように、人気インスタグラマーだとフォロワー1人あたり5円前後、1万人のフォロワーで5万円になります。
※報酬単価はあくまで目安です。
ただし、インフルエンサーの報酬はその人によって報酬が大きく変わる場合があります。
知名度が高い場合には上記よりも高くなりますし、人気のあるインフルエンサーでもフォロワー1人あたり2〜3円程度ということも。
企画や演出を他社にお願いする場合には、ディレクション費用も別途必要です。
ディレクション費用は代理店によってさまざまで、一概にいくらくらいということは難しいですが、月数万円〜数十万円までプランによって大きな違いがあります。
このように、インフルエンサーマーケティングにはインフルエンサーへの報酬と代理店へのディレクション費用が必要だということを覚えておきましょう。
ただし、ディレクションを自社で行う場合には、ディレクション費用は不要です。
まとめ
インフルエンサーマーケティングは、インフルエンサーの選定を間違えなければかなり高い確率で特定の層に向けて商品やサービスをアプローチできるマーケティング手法です。
インフルエンサーマーケティングに興味を持つ企業も多いかもしれません。
しかし、採用する前にメリットとデメリットをしっかりと理解するようにしましょう。
そして、本当に自社の商品やサービスに合ったマーケティング手法なのかを吟味しましょう。
また、初めての場合はインフルエンサーマーケティングの知見がないことから、自社での運用はおすすめしません。
手数料はかかりますが、インフルエンサーマーケティングを得意とする会社を利用する方がいいでしょう。